続き

(昨日の日記参照)このように、細かな技術に分解すると、それぞれの要素に関して出来る・出来ないが明確に判定できるようになりますね。
例で言えば、①②'②''②'''のどれか一つでも欠けると、課題《2×3を計算する》はかなり達成が難しくなってくるはずです。
これは何も算数、数学に限った話ではありません。英語においても、簡単に言っても語彙力、文法、リスニング能力、スピーキング能力の4つに分解して考えられますし、スポーツだって筋力(全身の筋肉は何種類もあります)、ルールの理解、基本的な型など、数え上げればキリがないほどですが、やはり更に細かく分解できて出来る・出来ないが判断できるはずです。
そして、それらをどんどん分解していくと、必ず最終の要素が存在するはずです。(*)その最終要素は、必ず次のように判定されます。
Ⅰその能力が存在する
Ⅱその能力が存在しない
ここでⅠの場合を出来る、Ⅱの場合を出来ないとすれば、全ての技術は出来る・出来ないで判定できる、ということが言えると思われます。

(*)(存在しないとすると、無限に要素があるはずですが、私達は有限体なので論じる必要が無い)

出来る・出来ない

技量には個人差というものが必ずあるものです。さすがのイチローも円周率πの暗記では小学生に負けることもあるだろうし、ほりえもんが松坂投手からホームランはそう簡単にはできないでしょう。
個人差、というのは大雑把で、少し丁寧に分解すると、得意な事、不得意な事、ちょっと出来る事、人並みには出来る事…等と、結局物事の出来る・出来ないが最小単位であることに気がつきます。
そして、この'出来る・出来ない'は、漠然とした主観により、これくらい出来る、あれぐらい出来る、と言い表すのは、評価があやふやになり、評価する人によってまちまちになってしまいます。
なら、どうやって客観的に評価できるのでしょうか。
例として、算数の問題を解くことについて考えましょう。
A君は、掛け算の授業を習ったばっかりで、簡単な練習問題を解くとします。そうですね、2×3=6 を解く場合。
この問題を解くためには、次の技術が必要ですね。
①2×3=2+2+2とできる
②2+2+2が計算できる

ここで、②はさらに分解できて、
②'2+2=4が出来る
②''4+2=6が出来る
②'''2+2+2=(2+2)+2として順番に計算出来る
となります。ここで、更に②'''は分解出来そうですが今やるのは冗長でしょう。